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あおさんのブログ

こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。

   
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生命力というのは素晴らしいものですね。

…と、唐突な始まりですが…
3.11の震災以来、いのちとか、復興とか、そういうことに格別の思いを抱くようになったような気がします。

そんな思いにこたえてくれたものがあるので、ご報告です。

3月17日にこのブログに書いた、アマリリスの球根が、根ぐされから復活し、見事に花をつけてくれました。
必死の治療中に書いたブログが、こちらです。

http://atsukoaoyagi.blog.shinobi.jp/Date/20110317/

生命力というのはほんとうに素晴らしいものですね。
件の球根は、鉢から引き揚げて乾燥させましたが、それでも玉ねぎが腐ってくるときのようにやわらかくなってくる部分がありました。そこで素人の荒療治で、その部分をバリバリと剥いてしまいました。
一回り小さくなった球根は、そのまま死んでしまうのではないかと心配していましたが、その後根を出しはじめ、ゆっくりですが葉も伸び始めました。

そしてとうとう1週間ほど前、見事に花をつけました!
4輪も!!!
ご覧ください、この姿!



そして驚きはさらに続きました。

4輪の花が咲き誇っているその根元で
なんともう1本花芽が伸びだしたのです。

そして今日の写真がこちらです。
 


元気に伸び出した花芽の先には、つぼみが4つ……
と思っていたら……なんともう1つ!
小さいのですがしっかりふくらみ始めていたのです。

4つのつぼみの付け根あたりに、もう1つ、小さなつぼみが顔を出しています。
わかりますか??

ほとんど茎と同化しているようなので……

強調してみましたっ!



開花の時期は少しずれるかもしれませんが、しっかり5つとも咲きますように!!!

思えば、私が初めてアマリリスの球根を買ったのは、『ご臨終』という作品を上演しよう!と決心した春でした。そして小道具として登場してくれたこの球根がふたつ目。一時はもうだめかと思ったのですが、そこから元気に復活して、こんなに見事な花をつけてくれるなんて。

うれしかったです。

『ご臨終』は、私にほんとうにたくさんのものをくれた作品です。
そしてこれからさらに追いかけ続けたいと思っている作品でもあります。

こうして花をつけてくれたアマリリスにあやかって(?)、またどこかで、もう一度、花を咲かせたいと思いました。
さあ、それはいつ? どこで?

とても楽しみになってきました。
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ぐるっぽ・ちょいす公演『ご臨終』の舞台で
小さいながら印象的な存在感を示してくれたものがあります。

アマリリスの球根

アマリリスはこの芝居のキーワードにもなる大切なものでした。
チラシの真ん中にも、ドーンと入れさせてもらいました。

ご臨終表

ご存知の方も多いと思いますが、アマリリスの球根は、玉ねぎよりも二周りぐらい大きな、ごっつい面構えをしています。

芝居の中で、ケンプはグレースに言います。
「灰(遺灰)についてはステキなアイデアがあるんだ
土に混ぜて、アマリリスの球根を植えるっていうのはどう?」
芝居の前半で放たれるこの台詞はグレースにショックを与えます。

ですが二人の生活も1年が過ぎ、あんなことこんな事が起った末に、やっぱり一緒にいることを選んだケンプに、今度はグレースが言います。
「私はアマリリスになりたい」
あなたの手で、私をアマリリスにしてちょうだい……私はあなたに看取られたい……二人の気持ちが通い合う美しい瞬間です。

そしてエンディング
グレースのいない寝室で、ケンプは植木鉢に遺灰を入れ……
球根を植えると……

  
(左:火葬組ケンプ 酒向芳  右:土葬組ケンプ 藤原堅一)

そのままベッドサイドに座って、なにかを待ち続けます。

  
(左:火葬組ケンプ 酒向芳  右:土葬組ケンプ 藤原堅一)

そして明りが落ち

芝居が終わります。

こんなに素敵な、見事な働きをしてくれたアマリリスの球根。
劇場が小さかったので、本物を使いました。

上演中、劇場の暖房で目をさましてしまった球根は、わずかに葉を伸ばし始めてしまいました。
芝居の設定上、ここで芽が伸びていては困ります!!
止むなくカッターで葉の先を切り、切り口をライターで焼きました。

その上、置かれている環境は湿り気のあるねんど(土っぽく見えるもの)の上。
葉と一緒に伸び始めた根も、千秋楽の頃には根腐れを起こして、ポロっと落ちてしまいました。
うううう、過酷な労働条件だったね……

そして今、鉢植えに植えかえられているのですが……
どうやら根腐れが進行している模様!!!
あわてて鉢から引き揚げて、もう一度乾燥させています。

どうか死なないで!!!
お願いだから、ちゃんと芽を出して花を咲かせてほしい!!!
頑張れアマリリス!!!
アマリリス頑張れ!!!
ごるっぽ・ちょいす公演『ご臨終』のメンバー紹介、お次に登場するのは……

本番が終わった今だからこそようやくご紹介できるこの方……

いえ、この物……?
ケンプとグレース、二人の間に割って入る、第三の登場人物(?)と言ってもいいほどの存在感を示してくれた……
これです!!

自殺マシン

愛称、自殺マシン……

ケンプが、「好きな時に好きな方法で自らの命を断てるように」とグレースのために作ってくれた機械です。
バラシの合間に撮った写真で、どこからどこまでがマシンなのか、よくわからないので
線で囲ってみました。

自殺マシン02

右端のレバーを引くと上のハンマーが落ちてきて頭に直撃。
左手前のボタンを押すと、電極から電気が流れて感電。
どちらでもお気に召すままという優れ物(???)です。

実際にはこんなふうにコンパクトに(でも目立ってました~)登場して…
(火葬組の舞台より)

こんなふうに枕元に広げられてセッティングされました。
(土葬組の舞台より)

作ってくれたのは、川田栄さん。劇団テアトル・エコーの俳優さんです。
物に対するアイデアがめちゃめちゃ豊富な方で、どこからこんな組み合わせが出てくるんだろう?っていうようなおもしろい工夫があっちにもこっちにも施されています。
「ぼく、基本、俳優だから、自分が使って演じる時のことを考えるとね、いろいろ出てくるんですよ」
なるほど、ただの小道具とは言い難いほど、あちらこちらに仕掛けや工夫が盛りだくさん。
台詞を言いながら一緒に動いてみると、いくらでも遊べるところが出てくる、工夫し放題のおいしいヤツです。

この自殺マシン、土台になっているのは古い足踏みミシン。
青柳が知人からいただいてきました。
お母様が使っていらしたものを、処分しようとしていたところだったのだそうです。(なんていうタイミング!)
そこに加わるあんなもの、こんなもの……

よくぞこんな姿になってくれました。
あなたが登場したシーンは100%笑いにつながりました。
ありがとう、自殺マシン……。
ぐるっぽ・ちょいす公演『ご臨終』は、第21回下北沢演劇祭参加作品でした。

参加のきっかけは本当に偶然でした。制作をK・企画の菊地廣さんにお願いしなければ、このアイデアは生まれなかったでしょう。

こちらが菊地さん。演劇とネコを愛するナイス・ガイです。



菊地さんとK・企画のことはこちらでもうご紹介しましたね。
http://atsukoaoyagi.blog.shinobi.jp/Date/20101209/
本当によろずお世話になりました。

『ご臨終』という作品を上演するにあたって、これこれの時期にこんな規模で、とお話ししたところ、開口一番に出てきたのが、「その時期なら下北沢演劇祭ね。どう、参加してみる?」という御言葉でした。(まじで、みことばって感じでした!合掌)

そこから企画書を作り、台本を提出し、審査の結果を待ち…
なんていうことをしていたのは、一昨年のこと。演劇祭参加の準備にまるまる2年かかったわけです。
もっとも、この作品を上演したいと思い立ったのはもう5年以上前のことですから、この時点では、最後の仕上げ、ゴールは間近!というイメージでウキウキ ドキドキして動いていました。

そしてこちらは本多慎一郎さん。小劇場「楽園」の支配人です。
柔和な感じが、写真からもにじみ出てますね。



菊地さんも、本多さんも、モーリス・パニッチという作家の『ご臨終』という作品にとても強い興味を示してくださいました。初めて本多さんをご紹介いただいた時、私よりも熱心に「面白い本なんです!!!」と訴えかけていたのは菊地さんでした。そしてこの本が、「楽園」という劇場にぴったりなのだ、とも…。

本多さんも「面白い本ですね」と穏やかながら、確信に満ちた声で答えてくださいました。

こうして、私たちの下北沢演劇祭参加が決まったのです。

物事がうまく進む時には、こんなふうにいろんなご縁が、ありがたく絡み合うものなのだなあ…と感じた瞬間でした。

そして、打ち上げに参加してくださった本多さんから、これはまた嬉しいアイデアをいただきました。それがどんなアイデアだったのかは、実現できる見込みが出てきたらご報告させていただきます。
それまでは、な・い・しょ!……

こうして『ご臨終』が生み出したご縁は、千秋楽を迎えて尚、繋がり続け、広がり続けているのでございます。
ああ、ありがたや、ありがたや!!
今日は 楽しい ひな祭り~
というわけで、3月3日のひな祭りです。

今日ご紹介するこの方からは、こんな素敵な差し入れをいただきました。

ひなあられ

ひなあられ。
くださったのは、『ご臨終』の翻訳家でカナダに在住の吉原豊司(よしはら・とよし)さんです。
こちらの写真は打ち上げの席で談笑する吉原さん。

吉原

『ご臨終』の、作品とケンプのキャラクターについて、熊倉一雄さんと熱く語り合っておりました。
(ツーショットを撮っておけばよかった!!)

こちらも熱く語り合っております、土葬組ケンプの藤原さんと吉原さんのツーショット。

Yoshi & Fuji

どうやら藤原氏は、吉原さんから「あなたのキャラクターにピッタリのの本がある! 是非読んでください!」という、なんとも役者冥利に尽きるお言葉を頂戴したようです。
藤原さん!! その作品、絶対上演して見せてくださいね!!

吉原豊司さんは、カナダの演劇を日本に紹介した立役者として、演劇界では名が通っている方ですが、もう一つ、カナダでは住友商事の駐在員としてトロント、バンクーバーなどカナダ各都市で30年間にわたり働いた経歴を持っていらっしゃいます。オーストラリアの駐在員を務めた後、カナダに渡った折、英語を聴きとるのに非常に苦労したのだそうです。同じ英語なのにさっぱりわからない…。そこで、学生時代に好きだった演劇を通してカナダの英語に慣れることを思いつき、台本を片手に(もちろん英語の!) 連日劇場に通い詰めたのだそうです。その姿が劇場の人間の目に留まるようになり、舞台関係者と話をするようになったのだとか。
そのときに培ったご縁が、今日の日加交流の礎となったのだそうです。

その後、元文化座の演出家・貝山武久氏とともに「メイプルリーフ・シアター」を創設、翻訳家として湯浅芳子賞を受賞するなど、活躍を続けていらっしゃいます。
メイプルリーフ・シアターのホームページはこちら…
http://www.geocities.jp/mapleleaftheatre1/index.html
吉原さんの詳しいプロフィールもこちらにございます…
http://www.geocities.jp/mapleleaftheatre1/sub6.htm

さてさて、差し入れにいただいたひなあられはどうなったかと言いますと

青柳 「やっぱりこれは女性で分けましょ!」
吉田 「えー! もらっていいですか!?」
永井 「長く残しとくと、婚期が遅れるとか言うしね」
青柳 「えええー!!! そうなんですかあ!!!? じゃあ早く持て帰らなきゃ!」
永井 「青柳さん、あなたがそんなリアクションするとは思ってなかった!
      そっちの方がびっくりだ!」
青柳 「何でですか?」
永井 「あなたまだお嫁に行く気でいたのね!!? それに驚いた…」
青柳 「ええええ!? ほっといてください!」

なんて楽しいカンパニーだったんでしょう。

というわけで、うさぎ饅頭(http://atsukoaoyagi.blog.shinobi.jp/Date/20110223/)に続き、こちらも劇場滞空時間が短かったのでした。

吉原さんからは、今回のカンパニーにとても素敵な、びっくりするようなすばらしいご提案をいただきました。
それがどんな事なのかは……
実現の運びとなるまで、ちょっとの間、ないしょ ないしょ
   
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