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あおさんのブログ

こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。

   
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本日は、テアトル・エコー第7期研修生中間発表公演『こぶとり』の千穐楽です。

こぶとり 今日で3日目。4回目の上演が、最後の舞台です。

もったいない。。。。。

舞台作品にかかわった後、とりわけそれがうまくいって、あたたかい評価をいただいているときにはいつもこの感覚がわいてきます。

もったいない。。。。。

本なら何十年あとになっても読み返すことができます。
テレビなら録画ができる。
映画だって再映もDVD鑑賞もテレビのオンエアもある。
絵画や彫刻ならずっと展示しておける。

だけど、舞台だけは、その時その場所に来てくださった方としか共有できません。
幕が下りてしまったら、ほんとうにもう二度と会うことができないのです。
その厳然たる「一回性」がライブ表現芸術の真骨頂でもあるのですが。。。。。

でも、もったいない。。。。。

そう思ってしまいます。
そう思えるほど、研修生の皆さんはとても真摯に作品と向き合い続けているように思います。

今回の公演では、ちょっと今までにない反応に出会っています。
連日、必ずのように、ふらっと観て帰ってくださるお客様があるのです。

出演者や劇団の関係者でもなく、演劇ファンというわけでもない。
「ここの前を通ったら、なんだか面白そうなので来てみました」
そう言ってくださる見ず知らずの方。
おひとりの方。。。。
二人連れのカップルの方。。。。
外国人の方。。。。
いろんな方が「ふらっと」見に来てくださっています。

熊倉一雄も首をかしげて「一体何があるんだろうねえ?この舞台」と申しておりました。
研修生の発表会と銘打ってあるのに、興味を持ってのぞいていただける。
入場無料の気楽さがあるのでしょうか?
太宰治の、あるいは「御伽草子」の『こぶとり』という作品の魅力と認知度でしょうか?
劇場に、なにかいいエネルギーがみなぎってきているのでしょうか?

ともかく、劇団の本公演ではあまり見られない現象に、うれしい疑問を抱いております。

映画や美術館賞に比べると、演劇鑑賞にかかるお金は高額です。
前者はだいたい1000円台で楽しむことができますが、ちょっと大手のプロの舞台だと、4000円、5000円は当たり前です。ミュージカルやオペラなどになると、これがたちまち10000円近くにまで跳ね上がったりもします。「それでも尚且つ観たい」と思ってくださる方が、出費の覚悟と時間の確保をして観に来てくださるという状況があります。なので、「へえ面白そう」という軽い気持ちでのぞいてくださるということがあまりないように思います。

でもそれが今回は違う。。。。。。

ごくごく一般の方たちの中にも、お芝居を気軽に楽しんでみたい、という気持ちはあるのじゃないか、ということを今回の「ふらっとオーディエンス」の方々から知らされたように思いました。

「われわれは、もっともっと考えなきゃいけないねえ。難しい問題だし、すぐになんとかなるというものでもないとは思うけれど、でも何かしなければいけないねえ」と熊倉氏曰く。
ほんとに、作品の魅力を、観る前にピンと感じさせるものって、何なんでしょうねえ?


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