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あおさんのブログ

こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。

   
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今年の最初のイベントはこれ!
恒例です!!
ライブハウス、マンダラ・グループの三つの会場に、岸田國士好きが集まります。
私は今回参加しませんが、実行委員長さんとして皆さんのライブを見守りたいと思います。


MANDALA Presents Reading Live 2018 岸田國士を読む。冬

こちらが豪華チラシでございます。m(__)m


今回、チラシに初めて岸田國士を紹介する文章を掲載しました。
こんな感じです。

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岸田 國士 (きしだ・くにお 18901954

 

日本の現代演劇の黎明期を牽引した日本の劇作家・演出家・小説家・評論家・翻訳家。
その名を冠した「岸田國士戯曲賞」は「演劇界の芥川賞」とも言われている。
 
東京に生まれる。
軍人だった父の意向で一度は少尉に任官したが早々に退任し勘当を受ける。
28歳で東京帝国大学(現・東京大学)文科大学選科に入学。
フランス文学や近代演劇を学ぶ。
その後フランスに遊学し、パリでヨーロッパの演劇の薫陶を受ける。
帰国後は60篇を越える演劇作品を発表したほか、小説、エッセイ、論文等幅広く執筆。
また、劇団文学座の結成、明治大学文芸科演劇映画科(現・文学科演劇学専攻の前身)の設立に携わった。
1954年、演出をしていた文学座公演『どん底』の舞台稽古中に倒れ死去。
享年63歳。
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この文章を書いていて、改めて思い出したことがありました。音大生だった頃に講義で聞いた、教授のこんな一言です。
「天才は、一人で数十年も百年も歴史を先に進めてしまうものです。モーツァルトがまさにそうでした。彼は古典派の時代に生まれながら、その技法はロマン派はおろか、印象派までを網羅してしまっています。まるで歴史が彼の後を追いかけたかのようです」

この言葉をそっくりそのまま岸田國士に当てはめることもできると思ったのです。

岸田國士の作品は、今取り上げても全く古さを感じません。
それどころか、彼の劇作の技法は、大正から終戦直後を通り越して、1960年代以降になって出てきたような先鋭的な試みまでふんだんに盛り込まれています。

ある戦後を代表する現存作家の作品の後書きに「~知られるように、〈ゲーム〉〈レッスン〉あるいは〈ごっこ〉を劇作にとり込んだ最初の作家である」と書いていた方がありましたが、どっこいどれもみんな岸田國士が戦前に軽々とやってのけちゃっているのです。

手法に長けていただけでなく、岸田國士の作品はどれを読んでも行間の描写がすごいことも特筆です。
本当に、どうしてこんなことが読み解けるんだ? 描けるんだ? と思うほど。本当に怖いほどの人間観察の目がそこかしこに隠されているのに出くわして、毎回舌を巻くのです。岸田國士自身は「自分の書いていることは全てフィクションだ」というようなことを書いていますが、それが信じられないのです。いやいや、どこかで似たようなことがあったのじゃないですか?と勘ぐりたくなるのです。


こんな素敵な作品を書いていた人がいることを、多くの方に知ってほしい!
岸田國士のみならず、たくさんの面白い演劇作品が日本にはあることをいろんな方に知らせたい!
そして皆さんにふれてほしい!!

そんな思いを抱きつつ……
今年は新しいアクションに乗り出そうと思っています。

……と書いてしまえば、やらざるを得なくなるだろう。
と、自分のおしりをたたくのでした。まる。

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