あおさんのブログ
こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。
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「ACT for JAPAN」
アーティストとして
表現者として
震災の被害から立ち上がってゆくためのサポートが何かしたい。
その思いにぴったりマッチするアクションに出会い、参加させていただくことになりました。
美術、音楽、演劇……
あらゆることを介して、みんな励まし合い、癒し合い
そして企画を通して、義援金を生み出す。
そんなアクションを国境も超えて展開してゆきます。
facebook にアップされています。
http://www.facebook.com/profile.php?id=100000709911144#!/pages/ACT-FOR-JAPAN/186350861409050
これから色々発信してゆくと思います。
たくさんの方のご協力をお願いたします。
まずは、ご挨拶まで……
って感じかな
小さいながら印象的な存在感を示してくれたものがあります。
アマリリスの球根
アマリリスはこの芝居のキーワードにもなる大切なものでした。
チラシの真ん中にも、ドーンと入れさせてもらいました。
ご存知の方も多いと思いますが、アマリリスの球根は、玉ねぎよりも二周りぐらい大きな、ごっつい面構えをしています。
芝居の中で、ケンプはグレースに言います。
「灰(遺灰)についてはステキなアイデアがあるんだ
土に混ぜて、アマリリスの球根を植えるっていうのはどう?」
芝居の前半で放たれるこの台詞はグレースにショックを与えます。
ですが二人の生活も1年が過ぎ、あんなことこんな事が起った末に、やっぱり一緒にいることを選んだケンプに、今度はグレースが言います。
「私はアマリリスになりたい」
あなたの手で、私をアマリリスにしてちょうだい……私はあなたに看取られたい……二人の気持ちが通い合う美しい瞬間です。
そしてエンディング
グレースのいない寝室で、ケンプは植木鉢に遺灰を入れ……
球根を植えると……
(左:火葬組ケンプ 酒向芳 右:土葬組ケンプ 藤原堅一)
そのままベッドサイドに座って、なにかを待ち続けます。
(左:火葬組ケンプ 酒向芳 右:土葬組ケンプ 藤原堅一)
そして明りが落ち
芝居が終わります。
こんなに素敵な、見事な働きをしてくれたアマリリスの球根。
劇場が小さかったので、本物を使いました。
上演中、劇場の暖房で目をさましてしまった球根は、わずかに葉を伸ばし始めてしまいました。
芝居の設定上、ここで芽が伸びていては困ります!!
止むなくカッターで葉の先を切り、切り口をライターで焼きました。
その上、置かれている環境は湿り気のあるねんど(土っぽく見えるもの)の上。
葉と一緒に伸び始めた根も、千秋楽の頃には根腐れを起こして、ポロっと落ちてしまいました。
うううう、過酷な労働条件だったね……
そして今、鉢植えに植えかえられているのですが……
どうやら根腐れが進行している模様!!!
あわてて鉢から引き揚げて、もう一度乾燥させています。
どうか死なないで!!!
お願いだから、ちゃんと芽を出して花を咲かせてほしい!!!
頑張れアマリリス!!!
アマリリス頑張れ!!!
東日本大地震の被害が時々刻々伝えられています。
被災地域のみなさまには心よりお見舞い申し上げます。
と同時に、今、生きている者の一人として
生き抜きましょう!! というエールも送りたいと思います。
今回、改めてTwitter や FaceBook といったソーシャル・ネットワーキングの力を実感しました、
いろいろな情報が錯綜して、混乱しそうな状況もありますが
目を見張るようなスピードで、人々の生きた言葉がタイムラインにどんどん現れる。
それがリレーされ、拡散され、あるいはリツイートされて影響力を持った声になってゆく。
そのやりとりに「命」を感じています。
中東の民主化運動蜂起のきっかけを作ったのが同じTwitter や FaceBook なのだということを
違う経験を通して納得しました。
日本の地震の被害に思いを寄せてくれる知人の言葉が
文字通り地球の反対側からも届いたりするのを見ると
びっくりするやら嬉しいやら……
本当に、ことばと人のつながりの暖かさを教えてくれます。
そしてそこからさらに先へ。
進んでゆかなければと思っております。
被災地で戦っているたくさんの人たちへのエールと
エールを送ってくれたたくさんの方々への感謝と
自分のゆく道を、ここでもう一度確かめたことを忘れないために。
本番が終わった今だからこそようやくご紹介できるこの方……
いえ、この物……?
ケンプとグレース、二人の間に割って入る、第三の登場人物(?)と言ってもいいほどの存在感を示してくれた……
これです!!
愛称、自殺マシン……
ケンプが、「好きな時に好きな方法で自らの命を断てるように」とグレースのために作ってくれた機械です。
バラシの合間に撮った写真で、どこからどこまでがマシンなのか、よくわからないので
線で囲ってみました。
右端のレバーを引くと上のハンマーが落ちてきて頭に直撃。
左手前のボタンを押すと、電極から電気が流れて感電。
どちらでもお気に召すままという優れ物(???)です。
実際にはこんなふうにコンパクトに(でも目立ってました~)登場して…
(火葬組の舞台より)
こんなふうに枕元に広げられてセッティングされました。
(土葬組の舞台より)
作ってくれたのは、川田栄さん。劇団テアトル・エコーの俳優さんです。
物に対するアイデアがめちゃめちゃ豊富な方で、どこからこんな組み合わせが出てくるんだろう?っていうようなおもしろい工夫があっちにもこっちにも施されています。
「ぼく、基本、俳優だから、自分が使って演じる時のことを考えるとね、いろいろ出てくるんですよ」
なるほど、ただの小道具とは言い難いほど、あちらこちらに仕掛けや工夫が盛りだくさん。
台詞を言いながら一緒に動いてみると、いくらでも遊べるところが出てくる、工夫し放題のおいしいヤツです。
この自殺マシン、土台になっているのは古い足踏みミシン。
青柳が知人からいただいてきました。
お母様が使っていらしたものを、処分しようとしていたところだったのだそうです。(なんていうタイミング!)
そこに加わるあんなもの、こんなもの……
よくぞこんな姿になってくれました。
あなたが登場したシーンは100%笑いにつながりました。
ありがとう、自殺マシン……。
参加のきっかけは本当に偶然でした。制作をK・企画の菊地廣さんにお願いしなければ、このアイデアは生まれなかったでしょう。
こちらが菊地さん。演劇とネコを愛するナイス・ガイです。
菊地さんとK・企画のことはこちらでもうご紹介しましたね。
http://atsukoaoyagi.blog.shinobi.jp/Date/20101209/
本当によろずお世話になりました。
『ご臨終』という作品を上演するにあたって、これこれの時期にこんな規模で、とお話ししたところ、開口一番に出てきたのが、「その時期なら下北沢演劇祭ね。どう、参加してみる?」という御言葉でした。(まじで、みことばって感じでした!合掌)
そこから企画書を作り、台本を提出し、審査の結果を待ち…
なんていうことをしていたのは、一昨年のこと。演劇祭参加の準備にまるまる2年かかったわけです。
もっとも、この作品を上演したいと思い立ったのはもう5年以上前のことですから、この時点では、最後の仕上げ、ゴールは間近!というイメージでウキウキ ドキドキして動いていました。
そしてこちらは本多慎一郎さん。小劇場「楽園」の支配人です。
柔和な感じが、写真からもにじみ出てますね。
菊地さんも、本多さんも、モーリス・パニッチという作家の『ご臨終』という作品にとても強い興味を示してくださいました。初めて本多さんをご紹介いただいた時、私よりも熱心に「面白い本なんです!!!」と訴えかけていたのは菊地さんでした。そしてこの本が、「楽園」という劇場にぴったりなのだ、とも…。
本多さんも「面白い本ですね」と穏やかながら、確信に満ちた声で答えてくださいました。
こうして、私たちの下北沢演劇祭参加が決まったのです。
物事がうまく進む時には、こんなふうにいろんなご縁が、ありがたく絡み合うものなのだなあ…と感じた瞬間でした。
そして、打ち上げに参加してくださった本多さんから、これはまた嬉しいアイデアをいただきました。それがどんなアイデアだったのかは、実現できる見込みが出てきたらご報告させていただきます。
それまでは、な・い・しょ!……
こうして『ご臨終』が生み出したご縁は、千秋楽を迎えて尚、繋がり続け、広がり続けているのでございます。
ああ、ありがたや、ありがたや!!