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あおさんのブログ

こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。

   
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マグロ解体ショーというのは時々見かけますが……

今、うちの目の前では、リアルお家解体ショーが繰り広げられています。
こんな光景を間近で観察できるなんて、そう滅多にあるチャンスじゃありません。

路地を挟んだお向いさんがお引越し。
昭和の香りのする二階建ての一軒家があっという間に解体されていってます。

初日……
植木がみんな切り倒され、塀の一角が崩され、足場と覆いが作られました。
瓦が外され、ガラス類はみんな割られ、家の中が丸見えになりました。
切り倒された植木類などは、みんな家の中にきれいに収められ、全てが敷地の中でコンパクトに進められています。
このあたりは技術なのだなあ、と感心しながら見ていました。

二日目……
カニのハサミのような重機が入り、いよいよお家解体の始まりです。
轟音とともに、本当にプラモデルでも壊すかのように、壁も、床も、天井も、めりめりとはがされていきます。
雨模様だというのに、重機の砕くものが飛び散らないように、崩す場所を狙ってホースで放水していく人も。
時折、断熱材が見えたり、お風呂場のタイルが出てきたり、この家の建てつけや、インテリアが丸裸になっていきます。ちょっと残酷な感じがしました。

そして感嘆だったのが、この重機の器用な仕事ぶりです。
床や天井の建材を引きはがした後、そこに打ちつけられているタル木や角材類をきれいにはずして、分別していくのです。トラックに積み込まれるときには、きれいに縦一列に揃えられていました。
窓のひさしなどについていたトタンもきれいにはがされて、分別されていきます。
「器用だ……」ほんとにそう思いました。

そして、夜、帰宅した頃にはすっかり家の姿はなくなって、文字通りゴミの小山となっておりました。

三日目……
轟音も同じ。重機も同じ。
ですが今日は地面の土が見えてきました。
基礎のコンクリートが壊されて、トラックに積み込まれるごみも細かながれき状態。

きっと夜帰ってくるときには、もう更地状態になっているのでしょうね。


木の家というのは本当にもろいものなのだなあと思いました。
断熱材や、いろいろな工夫で快適に暮らしていますが、そのクオリティもきっと一軒ずつさまざま。家によってずいぶん違うのだろうなあと思いました。

そしてしばらくは、いままでよりも少し明るい、日差しが前よりたくさん差し込む生活ができそうです。
次にあそこに建つ家が、どうか三階建ではありませんように!(笑)

もろい…とはいってもこの家に守られて私たちは暮らしています。

東北に作られた仮設住宅の断熱効果が悪く、ストーブをつけると結露で壁までびしょびしょになるというニュースを見ました。暖房器具が使えず、人が中にいる、その体温だけでも窓に水滴がつくのだとか。

ここ数日、東京でも急激に冷え込みました。
仮設住宅や、半壊した自宅で本格的な冬を迎えようとしている人たちに、何ができるか、考えようと思います。

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からだは大事です!!

何をするにつけても体が資本です。
表現者にとっては楽器です。

それが健全でないと、いろいろ健全ではなくなってきてしまいますよね。
健全な精神は健全な肉体に宿る…ってどなたが言ったんでしたっけ?

その「体」をととのえることがこんなにいも大切かと思う事実と向き合ってしまいました。
整体に行っただけで、一気に体重が2キロも落ちました!!
直前の3週間ほどは、じりじり体重の数字が上がってきて、胃腸の調子も良くない、お通じもアップダウン激しく、体調は×××××(>_<)
だったのですが、それが整っただけでドーンと効果が出ました。
2日で最高体重から2キロ落ちました。びっくりです。

わたし、どんだけ老廃物をため込んでたんでしょうね。
しかもストレス込みです。

一瞬、老廃物とストレスを天秤に掛けたら、どちらが重いんだろう?
なんて考えてしまいました。。。。

この9月の末あたりから、ようやくまた整体に通っています。
2月の本番、3月の大震災、そして9月の本番まで、突っ走りっぱなしだったからだを、ここへきてようやくほぐしにかかりました。一月ほどかかって、ようやく院長から「一応いい方向へはむかってきましたね」と言ってもらえるような状況まで回復してきました。

毎回「一体どうやったらここまで固くできるんですか!?」とか
「青柳さんの場合、外からの疲労で固くなるだけじゃなくて、内側のいちばん深いところから固さが始まってるから大変なんですよ」とか

いろいろ言われ続けておりましたが、先日ついに名言が出ました。

「青柳さんは糸が切れた凧みたいですから」
はいはい、数カ月ぶりですみません! と初めは力なく笑っていたのですが
「どこ飛んでくかわからない上に、風がやんで地面に落ちて来た時しか拾えない」
ああ、そう来ましたか! なるほど! と感心しました。
今、拾っていただいておりまする。m(_ _)m

感謝感謝のスゴ腕院長の施術を受けられるのは、池袋駅前にある「ミストモック」という癒しサロンです。
めちゃめちゃ身体のことをよく研究してらして、しかもほんとにポジティブなエネルギーでからだを導いてくださいます。ここにたどり着くまでに、いろんなところに通いましたが、こんなに体のことをよくわかってくれて、しかも正確に施術してくれる方には他にお会いしたことがありません!
本当に信頼できるサロンです。

院長だけではなく、ここでアロマオイルマッサージをしてくれる女性スタッフも皆さんすごい!
本当に日々研鑚していらして、マッサージをしながら、筋肉のこと、骨格のこと、体のケアのことをいろいろ話したり、聞いたりしています。

というわけで、宣伝のようになってしまいましたが、別に特別なダイエット法の紹介でも、サロンの広告でもありません。
ただ、本当に体がいい状態になってくると、それだけで大きな変化を呼ぶものなのだなあ! と大感動してしまったので、その勢いでしたためてみました。

本当に体は大事です。。。。。
大事にしましょう。。。。。

アラカン!チラシ  『アラカン!』 昨晩 初日を迎えました!!

2011年11月11日です。「1」のオンパレード!!

なんだかとってもゲンがよさそう。


そして作家の唐沢伊万里さんから、初日大成功の報告メールが届きました。


某有名H劇場の制作の方が「宣伝します!」と言ってくれたとか
エコーにもゆかりのある翻訳家のSさんがほめてくださったとか

俳優さんたちもとても幸せそうな初日乾杯をしたのだそうです。

やったね!! 唐沢さん!!!

皆さん!!! 劇場に急げ!!!!!

これを見逃したらまずいですよ!!!




公演の詳細は、テアトル・エコーHPでどうぞ。チケットの予約もできます。

ちなみにこちらに、唐沢さん謹製の『アラカン!』の登場人物ご紹介リストがございます。
これを見てから劇場に行くと、より作品が楽しめそうですよ。

ではみなさん、恵比寿・エコー劇場へGO!

気が付いてみれば、なんともうすぐ3000人目。

このブログを書き始めてちょーーーど1年と1週間。。。。。

ちょうど1年で、3000人余りの方が訪れてくださったことになるわけですね。

1年365日ですから、1日に換算すると……わずかな人数のようにも見えますが、でも最初は、1人とか2人とか、ゼロって時もありましたし……そう思うとずいぶんたくさんの方に来ていただけるようになったのだなあ、と感慨もひとしおです。。。。。

きっと、明日か明後日には3000番目の方が出るはずです。

キリ番ゲットのお楽しみも仕込んでありますので、どうぞコメントしていてくださいませ!!


さあて、どなたが踏んでくれるでしょうか?

前回は、自分で踏んでしまったので……今回、それだけは避けたいと思います。

わはは。。。。。

イプセン作 『人形の家』

タイトルだけなら、演劇に興味のない方でも1度はきいたことがあるのではないでしょうか?

ヘンリック・イプセンというノルウェーの作家が書いた
近代戯曲の名作と言われているお芝居です。

この12月は、その『人形の家』の「翻案」に挑みます。
日本演出者協会の国際演劇交流セミナー中国特集のワークショップの課題です。

中国特集チラシA

物語は、ヘルメルという弁護士とその妻ノラ、そして二人を取り囲む人たちによって紡ぎだされています。

ざ~~~~っくりかいつまむと。。。。

ノラは幼くして母をなくし、父と乳母によって育てられたお嬢様。
夫で弁護士のヘルメルは曲がったことが大嫌い。そして妻のノラを溺愛している。
かつて夫が瀕死の重病におちいったとき、彼女はその治療費のためにクロクスタという男から借金をした。
だが、そんなことを夫のヘルメルが許すはずがない。
またクロクスタにしても、返済能力のないノラに無条件で金を貸すのはリスクが高すぎる。
そこで、保証人に彼女の父親を立てることを条件にした。
ところが折悪しく、彼女の父も時同じくして危篤状態。保証人の話を持ち出すことなどできなかった。
そこでノラは、夫にもクロクスタにも父親にも内緒で、契約書に自分でサインと適当な日付を入れてお金を引き出したのだ。
「だって愛のためですもの、夫のためにも、お父様のためにもこれが一番心配をかけずにすむ方法だから。それにちゃんと返済していけばなんの問題もないわ」

ところが、夫ヘルメルが銀行の頭取という役職につき、もう金銭的な苦労をしなくてもいいという状況になったことが事態を一転させる。

ノラの女友達リンデ夫人が、仕事を求めて尋ねてくる。彼女は夫と死別し、つらい人生を歩んでいるのだ。ノラのとりなしで、彼女は銀行に職を得ることができたが、かわりに同じ銀行にいたクロクスタが解雇されることになる。クロクスタは復職をとりなしてくれとノラに迫り、応じなければ借金とサイン偽装のことを、夫にばらすと脅しをかける。

ノラは自分のしでかしたことの重大さに気付き始め、狼狽するが、心のどこかで「私を愛する誰かが、私の罪をすべてかぶってくれる」「そのとき私は、彼は全く悪くないと告白しよう」と悲劇のヒロインを妄想している。そしてそれが最高の愛のかたちだと信じながら、夫にギリギリまで隠し通そうとする。

しかし意外なところで事態は変化を見せる。
実はノラの女友達リンデ婦人とクロクスタはかつて相思相愛の間柄だったが、リンデ夫人が家族のために金持ちの夫と結婚した事で、互いに傷つけあう別れ方をしていたのだ。
リンデ夫人はクロクスタに「二人でやり直そう」と提案し、クロクスタもついにそれに応じる。しかし、ノラを告発する手紙はすでに鍵のかかった郵便受けの中にある。それを取り返そうというクロクスタに、リンデ夫人は「あれはそのままにした方がいい。真実にちゃんと目を向けるように」と言い、二人はそのまま去る。

そして、全てがバレた後、あの有名なエンディングとなる。
ノラのやったことを悪しざまに非難したヘルメルの態度にショックを受けたノラ。
そして彼女は家を出ることを選ぶ。
ヘルメルは驚いて引きとめる。
しかし彼のことばはきかず、ノラは家を出てゆく。


というのが物語。かいつまんでみても、ずいぶん長かった。(^_^;)
ノラという女性を通して、女の自立を描いた作品だとよく言われます。

ですが、私にはぜんっぜんそうは読めないのです。

イプセンが作品を書いた当時、女性は家の中にいるもの。政治や社会のことには疎くてもよい。
という風潮はたしかにあったと思います。

それはこの作品にとどまらず、たとえば『風と共に去りぬ』に出てくる南部の裕福な暮らしとか
岸田国士の『紙風船』とか、ちょっと時代をさかのぼれば、どこにでもにも似たような描写が出てきますから、それが当たり前だったこともかつてはあったのでしょう。それは理解できます。

でも現代の目で読んだら……
……常識なさすぎ!……
としか思えない。それをそのまま感じながら読み進めると、「女の自立」という読み方とは全く違うプロットが見えてくるように思うのです。

「翻案」という切り口は、いつでもはじめから自分の中にあるものを育てることで見つけられうように思います。

何か新しいアイデアがないかなあ? これを面白く料理できないかなあ? と捜した末に発見するのではなく

ここが気になる! これおかしい! 面白い! と思ったひっかかりを丁寧に育てていった先に結実するのが「翻案」なのだと思う。

だから、演出できる作品って、きっとおのずと限られてくるんだね。

とりあえず、『人形の家』と向き合っています。

   
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