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あおさんのブログ

こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。

   
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時は五月の十九日……

骨折した左手小指の治療のために訪れることになった初めての東大……附属病院。
別に入学するわけでもないのにね~
なんだかちょっと得意な気持ちになって出かけました。(笑)

紹介状を書いてくれたS田先生曰く
「初日は、まあ30分は早くいかないと手続きに時間がかかりますから、気を付けて」

えーー、30分ですか? 受診手続きだけで?
それちょっとオーバーじゃないですかぁ??

と疑いながらも1時間ぐらい前に到着した私でありましたが……
受付の手続きが完了し、診察券の発行をしてもらい、いわゆる待合室に辿り着くのに、30分どころか、本当に1時間かかりました。
そうか、これが大病院なのか……と、のっけから妙なところで感心したのでした。

エントランスの入口には「本日の予約外来患者数」という立て看板があって、そこには3000人をはるかに超える数が表示されておりました。
すごい事なのかどうかも、もうわからなくなるぐらいのすごい人数です。

S田先生、疑ってゴメンナサイ。

さて、ここで私がお世話になるのは、続に言う整形外科なのですが、その中でも特にこんな名前がついているところなのでした。

手の外科外来

手に特化した整形外科なんです。
こんな科があるんですね!!
そんなことにも妙に感動!!!

手首から先はとても細かくて繊細で複雑なので、その機能を回復するには、専門的な技術(?)見識(?)経験(?)が必要! ということらしいです。

私の場合は骨折した部分がこんなことになっていて……

  ちょっと余計なところにかけらがあるのが見えますでしょうか?

それにしても、ぷっくりした小指ですねえ……
われながらかわいいです。赤ちゃんの手みたいです。
って、レントゲンを見て思うことじゃないですね。(笑)

患部をアップにするとこんな感じ……(写真は小さくてすみません)

  ←ココ の所が、指の曲げ伸ばしを邪魔している切片……

これが本当に取り除く必要のある状態なのかどうか確認するため、もう一度経過観察からはじめることになりました。
確認のための経過観察……
ようするに、リハビリをみっちりやって、変化を見る……ということで
ようするに、無理でも頑張って動かすのをまた数週間やる……ということで
ようするに、もういちどやり直し……というか
ようするに、今までどおりをさらに継続……ってことでした。
ちょっと悲しい……

もう一度レントゲンをとり
もういちど指が曲がる角度を測り
もう一度ぐいぐい曲げられ
もう一度「指先が手のひらに付くのを目標に、頑張ってリハビリを続けてください」と言われ
もう一度痛み止めをいっぱい出してもらいました。
ちょっと悲しい……

でもでも、何と言っても 手の外科外来 なんですから!!
「手」の「外科」の「外来」なんですから!!
手術だって、日帰りでできちゃうそうなんですから!!!
なにしろ東大附属病院なんですから!!

きっと新しい展開が私を待っているに違いない!!
そう思わずにはいられませんでした。

この日は無意味な期待に胸を膨らませ(笑)
探検気分で学食に潜り込んでご飯を食べて
ちょっと遠回りして赤門をくぐって帰ってきました。


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なんだかんだと大騒ぎで駆け抜けたこの夏……
大事なイベントに、これも加えておきましょう。
私事ですみませんが……

左手の小指を手術しました。\(^o^)/

実は今年の2月末に骨折しまして……
その時書いたのがこちらのブログ→「ダボク・コッセツ・ケンショーエン!(T_T)」
いやはやなんとも……

その後、骨折の治療としては一応プロセスを着々とこなしていたのですが……
どんなに頑張っても、リハビリが思うように進まない……
どうしても痛くて指が曲がるようになっていかない!!
「毎週、毎週、はっきり成果が出ていくように頑張んないとダメでしょ!」とお医者さんにも発破をかけられつつ、本人としては相当な勢いで痛みに立ち向かっていたつもりだったのですが……

ある時先生曰く「うん、そろそろ時期ですね。東大病院行ってみましょう。紹介状書きますから」
私 「え? 東大?」
先生「手術を視野に入れて、もう一回見てもらってください」
私 「え? 手術?」
先生「まあね、骨がついてないんだよね。どうもそうらしい。まあ、つかないこと自体はよくあることで、別段悪いわけじゃなんだけどね」
私 「え? ついてない? 骨が?」
先生「そうそう。それがね、曲げるのに邪魔になるような場所にあるとね…取っちゃったほうがいいんでね。(と言いながら既にテキパキ電話をかけている) あ、M崎先生ですか? S野病院のS田ですが、あ、どーもー。実はそちらで見てもらいたい方がいまして、紹介状まわしますんで、お願いします」

あっという間に先生は紹介状を用意し、レントゲンのデータをCDに収め、予約をとってから行くようにと、病院の電話番号やら、先生のお名前やら、東大附属病院の資料やら、予約の取り方やらを一式持たせてくれました。

数日後、リハビリに行ったついでに進捗報告と思って診察室を尋ねると……

先生「あ、予約取れました?」
私 「あ、はい×月×日になりました。」
先生「え? それ遅いなあ」
私 「え? 遅いんですか? でも、なんかそれまでいっぱいだとかで」
先生「うーん、ちょっとなあ、それだとなあ…(と言いながら先生の手は既に電話に伸びている) あ、M崎先生ですか? どーもー、S田です~。先日お願いした患者さんなんですが、予約窓口で×月×日って言われちゃったようなんですよ~。でね、もっと早めに見てほしいなあと思って、どっか入りませんかねえ? ええ。そうなんですよ。左手の小指。あ、そうですか?(ここで私を振り返り) ●月●日大丈夫?」
私 「え? あ、はい」
先生「そう。(電話に) じゃあそこでお願いします」

というわけで、鶴の一声。
始めに私がとったよりも1週間以上早い日程に予約が入ってしまったのでした。
恐るべし……
何が恐るべしなのかはよくわからなかったけど、私の頭には確かに「恐るべし!」という言葉がグルグルしていたのでした。

そしてここから数か月、私は東大通いをすることになりました。
あの有名な赤門をくぐるのよっ!!(という気になっていました)

……なんだか連載になってしまいそうな勢いだ……(^_^;)
リアリティってすごい……てか、これがリアルってことなのね。
自分の体験の密度に、書き出して今さら驚いている私……。
事実は小説より奇なり……などというのがよくわかった気がしました。

怒涛の8月を過ぎ、9月……
それでも暑い夏は、いえ、熱い夏が続きました。

今年の夏の終わりを飾るイベントはこれでした。
  恵比寿麦酒祭り2014

いやあ、熱かった!!! みんな熱かった!!!
そして私はその日、風邪をひきこんで熱を出していました。
わはは。馬鹿です……

会場は、もちろん恵比寿ガーデンプレイス!
ドイツで毎年開催されるビールの祭典「オクトーバーフェスト」に呼応するように開催される、サッポロビールさんのイベントです。
その昔、ここにヱビスビールの工場があったことや、電車の車体を引き込み線に入れてビヤホールに仕立てた「ビヤステーション恵比寿」が名物だったことも、もう若い方はご存じないかも知れませんね。
そのあと、かの地に登場したのが恵比寿ガーデンプレイス。
そのガーデンプレイスが今年で20周年を迎えるというのですから、ビックリです。

このイベント、東北の支援も目的の一つになっていて、会場で販売されたビールの売上全額が「ハタチ基金」を通じて東日本大震災の被災地のための放課後学校「コラボ・スクール」の支援にあてられるほか、東北を紹介する様々なイベントがステージで繰り広げられておりました。

さてそんな恵比寿麦酒祭りですが、今回初めて、前夜祭に、地域との共生をうたった特別ステージイベントを組もうというアイデアが持ち上がり、私と劇団の小川こういち氏と二人して、その企画と演出をさせていただきました。

2014年9月12日、金曜日の宵!
出演してくださったのはこんな方たち……皆さん恵比寿に縁があるんですよ!

    じゃーん!!!

もちろんテアトル・エコー有志も参加しました。
エコーの歌上手の二人が若手劇団員と一緒に昭和を歌い上げたスペシャルユニット!
その名も「やまびこSEVEN」……

ビールを楽しむ方たちで大入り満員のセンター広場!
みなさんと一緒に出演者もビールで乾杯しながら、楽しく夜は更けてまいりました。

来年もまたやれるかなあ?
今から来年の夏が楽しみになっています。

岸田國士のリーディングライブを終えた翌日から
テアトル・エコーの稽古場通いが始まりました。



この5月と6月に私も指導を担当した、テアトル・エコー第9期研修生の演技実習発表会に、再び参加するためです。(事前の告知じゃなくてごめんなさい!)
8月28日(木)から30日(土)の3日間、A、B二組が全6回の上演を行いました。

演出を担当していたのは、このかた……

 あ、間違えました。

こちらのかた……

熊倉01  我がテアトル・エコーの重鎮、熊倉一雄です。

熊倉さんは毎年研修生の指導に当たっていますが、上演する作品はいつも、太宰治作「お伽草子」の中から取り上げています。誰でも知っている昔話を太宰独自の視点でパロディ短編小説集(?)に翻案した「お伽草子」を、地の文章(台詞ではない部分)も含めて、全てオリジナル通りに語ってゆこうという形式の群読、いや、群語り劇です。

昨年取りあげたのは「かちかち山」そして今年は「こぶとり」でした。
「小太り」じゃありません。「瘤取り」です。
念のため……。(笑)

もともとが小説。つまり「目で読む」ために書かれた文章ですから、必ずしも「しゃべりやすい」言葉ではありません。しかも、戦中の日本語と言えば、今の若い人たちにとっては、耳慣れない方言に取組むのと同じくらい、距離感のあるものになっています。
そんな「楽ではない言葉」を、しっかりと自分のことばに昇華させて相手に届ける、伝える、語りかける、と言う作業をみっちりやることが、熊倉さんが設定した、この実習の大きな目的でした。

熊倉さんは常々「井上ひさしという作家が言っていた通り、芝居はことばです!!」と力説しています。演じ手の内側に「気持ちさえあれば…」という風潮に流れがちな今の演劇の状況に、強い問題意識を持っています。それが、若い研修生たちにもビシビシ伝わっていったようです。

そんな作品に加えていただいて、私は歌の指導と伴奏ピアノの演奏を担当しました。

A、B、2チームのそれぞれに個性的な「こぶとり」に楽しく混ぜていただきながら、24名の研修生たちと、こうしてまた熱のこもった作業を一緒にできることが、なんだかとてもうれしかったです。

それにしても、熊倉さん、お疲れ様でした!
今回のカンパニーでつらかったことがあるとすれば、それは80歳を超えた熊倉さんより先に、疲れを見せてたまるかと、意地を張ったこと……ぐらいでしょうか?

「おもしろい、いい作業になりました」
熊倉さんが、講評で研修生たちに送った言葉を、そのまま私も一緒に嬉しく受け取らせていただきました。
熊さん、ありがとうございます。


岸田國士を読む。夏
いよいよ本番! の投稿の後、すっかりご無沙汰になっておりました。

おかげさまで、暖かいお客様にたくさんお越しいただき、無事3回のライブを好評裡に終幕することができました。

  こんな看板に迎えられ……

  こんなお花に見守られ……

ステキなお客様の反応をいただき、素晴らしいひと時となりました。

私はどうも自分のパフォーマンスにコメントするのが苦手です……。
仕掛け人(プロデューサーという勇気がない(^_^;))としては、常に大成功と言わなければいけない立場でもあるのですが、個人の心情としては「ああもしたかった、もっとこうすればよかった、あそこはあんなふうになってしまった…」というような反省も一気に湧き上がり……。
とはいえ、不評だったかと言えば、そうではない感想をたくさんいただき、でも「それは身内びいきって言うのよ!」とささやく声も脳裏に響き……。と、いつもあたまがグルグルいたします。

そんな混乱中の私ですが、それでも今回は、なにかひとつ、ステップアップできた……。
何かを掴めたように感じています。

このシリーズに参加させていただいて、今回が4度目の演出。
南青山マンダラという会場と、岸田國士という作家の作品と、リーディング・ライブというボンヤリした括りと、そんなこんなを自分の中でようやく一つ噛み砕けたように思いました。

ライブハウスの方から、出演した女優さんが「リーディングの枠を越えましたね」と言っていただいたとか……。嬉しいことです。
また、私自身も「今回の作品が、スタッフの間で、作品の内容に関して一番議論が盛り上がったんですよ、あそこは何だったんだろう、岸田はどうしてこんなやり取りにしたんだろう、って」というお話をいただき、それこそ「よかったよ」という一言よりもずっと深く心に響きました。

ともかく「台本を前にして読む」という基本的な約束事さえクリアすれば、どんな形の上演でもOK!というゆるい縛りの中で、参加グループがそれぞれ工夫を凝らしながら展開してきたライブ・シリーズです。
ライブハウスらしく、耳で味わってもよし。
戯曲作品らしく、目で鑑賞してもまたよし。
そんな形を求めながら、「日本語」や「日本の現代演劇の原点」と向き合って行く試み。

この旅はまだまだ続きます。
続けなければいけないと思っています。
続けたいのです。

その最初のステップを、今回で登ることができたのかもしれません。
次のステップがどこにあるのか?
また、五里霧中、魂を賭けた旅を続けていかなければなりません。

このシリーズで次にお会いできるのは2015年の2月の予定です。
もしまたご縁がありましたら、ぜひ南青山マンダラでお会いいたしましょう。

末筆ではありますが、今回出演してくださったキャストみなさん、蓄音機を演奏してくださった佐藤隆俊さん、音響の山崎哲也さん、マンダラの皆さん、会場にいらしてくださったお客様、そのほか、力をくださったすべての皆様に御礼申し上げます。


   
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