あおさんのブログ
こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。
- 2024/11/22 (Fri)
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- 2012/04/14 (Sat)
いい映画を観た!『おとなのけんか』
久しぶりに、とても面白い映画を見ました。
ヤスミナ・レザ 作
ロマン・ポランスキ― 監督
『おとなのけんか』
オフィシャルサイトはこちらです。
私が見に行ったのは、平日の夕刻。
あまり混み合う時間帯ではないのは承知していましたが、それにしてもお客さんは少なかった。
たぶん……10人ぐらい……?
いえ、本当にそのぐらい。大げさではなく。……もったいない!
東京近郊のロードショウは残すところあと数日!
どうぞまだご覧になっていない方! ぜひ見てみてください。
それにしても面白かった、ほんとうに興味深い映画でした。
本当に、コメディって、笑いって、こういうところから出てくるんだよね!っていうところを見せていただきました。
ウケを狙おうとするそぶりは微塵もない。
だけど、たった10人のお客さんが笑い声をあげながら見ている。(特に女性が…)
これはとても稀なことだと思います。
映画が終わって、客席が明るくなった時、耳に飛び込んできたのは男性の声。
「これ、おもしろかったねえ~」
そうか、そうか、やっぱり楽しんでたのか……。
その反応がうれしかったです。(自分の作品でもないのにねえ……(*^^)v)
主な出演者はわずかに4人。
ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴォルツ、ジョン・C・ライリー……
個人的にはケイト・ウィンスレットが大好きです!
この作品、元になっているのはフランスの劇作家ヤスミナ・レザがフランス語で書いた舞台用の戯曲です。
日本でも既に上演されていますが、私もいつか演出したい! そう思っている作品です。
二組の夫婦が、11歳の息子たちのケンカのあと始末のために向き合っている。
社交的に、穏便に、ポジティブに、理性的に事を処理しようとする双方の思惑に反して、飛び込んでくるささやかな妨害……それが携帯にかかってくる仕事の電話であったり、口に合わないデザートであったり、逃がしてしまったハムスターだったり……。
そんなこんなが絶妙な(最悪な?)バランスで絡み合って、気が付けばお互い罵倒し合っている。なんで?っていうくらい自然にそんな流れができあがっちゃって、お互い引くに引けなくなって。。。。。
面白いのはさっきまでにらみ合っていた二人が、一瞬後にはタッグを組んで他の人を責め始めたりする、その関係の変化の多彩さです。
物語は?とか、粗すじは?と聞かれてもうまく答えられないようなとりとめもない(?)やりとりの中に、いろんな本音が見え隠れ……ではなく露出されてくる。その様が面白いのです。
そうそう、人間ってそうだよね、あるある、わかるわかる。
あ~あ、やっちゃった、それを言ったらおしまいでしょ。
の連発を、のぞき見するような感じで笑えるんです。
誰も、なかなか正直には言えないけど、でもどこかで思ってるようなこと。
その組み合わせが非常に劇的な面白さにまで発展していくという、まさに現代的な、構造と関係で見る者を魅了する映画です。
もちろん、ポランスキー監督のこだわりが随所にみられるのもとても勉強になりました。
ハンディカメラで追いかけるような映像が、4人が酔っぱらいはじめると、揺れ始めたりとか……
俳優さんの演技以外でも、観客を劇中のイメージに引っぱりこむ工夫がたくさん!
字幕の情報はどうしても少なめになってしまうので、きっと、地名やお菓子のレシピなんかになじみがあれば、それだけでもっとたくさんの情報が手に入るんだろうなあとか、言葉の端々には、思わせぶりだったり、当てこすりだったり、イヤミだったり、ねたみだったり、何ていうニュアンスがもっともっと伝わるんだろうなあ……と思いながら見ていました。
それでも笑いました。
彼らの存在を信じて(演じてるんじゃなくてね)映画の世界の没頭できました。
久しぶりでした。この感覚。。。。。
お薦めです。
『おとなのけんか』
よろしければ是非!!! ご覧ください。
ヤスミナ・レザ 作
ロマン・ポランスキ― 監督
『おとなのけんか』
オフィシャルサイトはこちらです。
私が見に行ったのは、平日の夕刻。
あまり混み合う時間帯ではないのは承知していましたが、それにしてもお客さんは少なかった。
たぶん……10人ぐらい……?
いえ、本当にそのぐらい。大げさではなく。……もったいない!
東京近郊のロードショウは残すところあと数日!
どうぞまだご覧になっていない方! ぜひ見てみてください。
それにしても面白かった、ほんとうに興味深い映画でした。
本当に、コメディって、笑いって、こういうところから出てくるんだよね!っていうところを見せていただきました。
ウケを狙おうとするそぶりは微塵もない。
だけど、たった10人のお客さんが笑い声をあげながら見ている。(特に女性が…)
これはとても稀なことだと思います。
映画が終わって、客席が明るくなった時、耳に飛び込んできたのは男性の声。
「これ、おもしろかったねえ~」
そうか、そうか、やっぱり楽しんでたのか……。
その反応がうれしかったです。(自分の作品でもないのにねえ……(*^^)v)
主な出演者はわずかに4人。
ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴォルツ、ジョン・C・ライリー……
個人的にはケイト・ウィンスレットが大好きです!
この作品、元になっているのはフランスの劇作家ヤスミナ・レザがフランス語で書いた舞台用の戯曲です。
日本でも既に上演されていますが、私もいつか演出したい! そう思っている作品です。
二組の夫婦が、11歳の息子たちのケンカのあと始末のために向き合っている。
社交的に、穏便に、ポジティブに、理性的に事を処理しようとする双方の思惑に反して、飛び込んでくるささやかな妨害……それが携帯にかかってくる仕事の電話であったり、口に合わないデザートであったり、逃がしてしまったハムスターだったり……。
そんなこんなが絶妙な(最悪な?)バランスで絡み合って、気が付けばお互い罵倒し合っている。なんで?っていうくらい自然にそんな流れができあがっちゃって、お互い引くに引けなくなって。。。。。
面白いのはさっきまでにらみ合っていた二人が、一瞬後にはタッグを組んで他の人を責め始めたりする、その関係の変化の多彩さです。
物語は?とか、粗すじは?と聞かれてもうまく答えられないようなとりとめもない(?)やりとりの中に、いろんな本音が見え隠れ……ではなく露出されてくる。その様が面白いのです。
そうそう、人間ってそうだよね、あるある、わかるわかる。
あ~あ、やっちゃった、それを言ったらおしまいでしょ。
の連発を、のぞき見するような感じで笑えるんです。
誰も、なかなか正直には言えないけど、でもどこかで思ってるようなこと。
その組み合わせが非常に劇的な面白さにまで発展していくという、まさに現代的な、構造と関係で見る者を魅了する映画です。
もちろん、ポランスキー監督のこだわりが随所にみられるのもとても勉強になりました。
ハンディカメラで追いかけるような映像が、4人が酔っぱらいはじめると、揺れ始めたりとか……
俳優さんの演技以外でも、観客を劇中のイメージに引っぱりこむ工夫がたくさん!
字幕の情報はどうしても少なめになってしまうので、きっと、地名やお菓子のレシピなんかになじみがあれば、それだけでもっとたくさんの情報が手に入るんだろうなあとか、言葉の端々には、思わせぶりだったり、当てこすりだったり、イヤミだったり、ねたみだったり、何ていうニュアンスがもっともっと伝わるんだろうなあ……と思いながら見ていました。
それでも笑いました。
彼らの存在を信じて(演じてるんじゃなくてね)映画の世界の没頭できました。
久しぶりでした。この感覚。。。。。
お薦めです。
『おとなのけんか』
よろしければ是非!!! ご覧ください。
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Comments
大人はかく戦えリ…ですね
Re:大人はかく戦えリ…ですね
そっから興味示さなくてもいいじゃないですかあ~(笑)(笑)
ゲロシーン(赤面)……ありましたよ、しっかり。
後ろ姿で、口元は映りませんでしたが、見事な放物線を描いておりました。(笑)(笑)(笑)