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あおさんのブログ

こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。

   
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正義はたった一つじゃない……

『リア王』にはそれが実にたくさんのエピソードで語られています。

国王にとっての正義
父にとっての正義
臣下にとっての正義
雇われの身の正義
政治や外交における正義
妻の正義
娘の正義
姉の正義
妹の正義
経験者の正義
未経験者の正義

その人がどこにいて、何を見て、何をしているかで正義のモノサシは大きく変わってきます。

よく言われることですが、そして残念ながら今も世界のあちこちで聞かれることばですが
「正義のための戦い」というものの見方には、どうしても疑問を抱いてしまいます。

アメリカの正義
イスラムの正義
資本主義の正義
民主主義の正義
日本の正義
市民の正義
女性の正義
為政者の正義

正義の旗印は、時として大きな結束と行動力を呼びますが、一方で自己正当化のための強力な盾にもなります。戦争や侵略が行われるときには、必ず(多分)角を突き合わせる双方が「正義のための戦いだ!」と主張し合います。しかも、その裏に何かしら「利権」がかくれています。「得する」ことを目指さない「正義」などないかのようにも思えます。

シェイクスピアの目は、『リア王』という作品のなかに、そんなたくさんの「正義の目」を閉じ込めています。
それらが絡み合い、ぶつかり合い、すれ違うことで、「愛情」から「国際紛争」にまで発展してゆく恐ろしさ……

それがこの作品の「四大悲劇」たる由縁の一つだと思っています。

いま。日本と世界がいろいろな意味で混乱し、たいへんな局面を迎えている今だからこそ、「悲劇として」ではなく、「日常」としてこの作品を捕らえたい。そう思い続けながら、毎日俳優さんたちと向き合っています。

今日は稽古場での最後の1日です。
明日はいよいよ劇場に入ります。

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グループAKT.T+ぐるっぽ・ちょいす公演 
『K・リア ~ヒメミコタチノオハナシ~』


シェイクスピアのあの名作で遊びまくる!
主役は三人の娘たち!!


東京公演: 9月10日~13日 武蔵野芸能劇場
京都公演: 9月17日~18日 京都府立文化芸術会館

*ぶんげいマスターピースVol. 3 「シェークスピア・ウィーク」参加作品
*京都国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT 2011」提携公演
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