あおさんのブログ
こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。
- 2024/11/21 (Thu)
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- 2018/06/13 (Wed)
清水邦夫作「楽屋」…無事終幕いたしました!
あっという間に夢のような時間は過ぎ……
「楽屋」は無事に千穐楽を迎えました。
全回ほぼ満席のお客様に見守られ、ほんとうに充実した時間を共有させていただきました。
とはいえ、今回の公演はたった4回……
しかも50名ほどでいっぱの小さな小屋。
見にいらした方にはとても窮屈な思いをしていただきました。
そしてお席がご用意できず、お断りせざるをえなかった方もあり……
改めてお詫びとお礼を申し上げます。m(__)m
さて……
”ZOROMEHA企画プロデ
というミニ・フェスティバル企画という形で開催された今回の舞台。
連続上演というスタイルの都合、色々な制約もあり、でもそれだからこそ生まれた色々なエネルギーやアイデアに支えられた一面もありました。
同じセットを使いまわしながら、それでもグループの個性を出すにはどうするか?
でも「個性を出すこと」が目的になってしまうと、作品と正直に向き合えなくなる……
といろいろ自問自答しながら幕を開けました。
結果は、案ずるより産むが易し……だったようです。
それぞれの「楽屋」はほんとうにそれぞれ個性的で。
それはもうショックを受ける程に違いました。
凄かったです!!
というわけで……
ぐるっぽ・ちょいすの舞台の様子を少しだけおすそ分けです。
写真は、清水大輔さんが撮ってくださいました。
今回、映像作家として参加してくださった清水さん……
ありがとうございました!!
初日と千穐楽には、佐野篤ミニライブがセットになっていました。
この作品のメインテーマとして使わせていただいた佐野氏の曲「Blue Imelda」……
もう、この企画のために作曲していただいたかのようでした!!
周りには化粧道具や衣裳、かつらなどがひしめく女の楽屋のセッティング。
その中で男一人のライブ……
なかなかに面白い画面でございました。
オープニングとエンディングで素晴らしい効果を生んでくれた、清水大輔さんと中島太意さんの映像&インスタレーション! 写真ではその面白さが伝わりにくいのが残念!!
舞台空間一杯に映し出されるイメージ映像と、それを反射する切り出しのオブジェ&俳優の身体……。山崎哲也氏が作ってくれた不思議なナレーションのサウンド・エフェクト……。全てが混然一体となって……演出した自分が言うのもなんですが……美しかったです。
さてようやくここからが女優陣。
女優A:小野田由紀子
女優B:小野寺亜希子
お二人の共演は、2007年の別役実作品、2012年の「ようこそ月へ/Welcome to The Moon」以来の三度目です。どちらも青柳演出作品でした。が、その息の合いっぷりはずーーーーっと同じ楽屋にいた女同士そのものでした。とかく熱くなりがち、重くなりがちな作品に、とんでもないポジティブ・エナジーをぶち込んでくれました。(笑)
女優C:松岡洋子
前回の「楽屋フェス」には女優Bで出演していた彼女。今回は役どころ変わって女優C。
会場となった「梅ヶ丘BOX」のことも熟知している知恵袋的存在でした。(笑)
演出家からの無茶振りにガッツで応え続けてくれた姿勢に感謝です!
女優D:石川詩織
この作品中唯一「キー子」という呼び名があった彼女。劇中で、あちらの世界とこちらの世界両方を生きることになる、これも唯一の人物です。
写真は女優Dが、チェーホフ作「かもめ」の終幕、ニーナの長台詞を独白しているところ。その視線の先に何を見ているのでしょう? こんなに自然な表情であの難台詞を発してくれた彼女の将来に大きな期待を持っています!!!
そしてこの楽屋のこちらの世界で女優Cと女優Dが対峙し……
女優Dに不慮の死が訪れ……
あちらの世界の住人である女優A、女優Bのもとに女優Dが仲間入りし……
三人の楽屋の住人が、チェーホフ「三人姉妹」の終幕の台詞で清水邦夫「楽屋」を締めくくる。三人の幽霊の人生(?)が「三人姉妹」の台詞にオーバーラップし、染み入るようなシーンになりました。ある方が、客席でぼそっと「オリジナル(チェーホフ)のエンディング見てもこんなに感動しないかも…」と話していらしたのが心の支え……。
この後、三人の姿はあふれ出る星の中に飲み込まれていきました。そしてビルの街並みの下に……。この映像とのコラボシーンも本当に美しかった……。
関ってくださったすべての方に……
心からお礼申し上げます……
再演したい!と思える作品のひとつになりました。
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