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あおさんのブログ

こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。

   
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ほぼ一か月ぶりのブログ更新です。

今年は仕込みの年。
で、目立った創作活動がありません。
数本の脚本や、プロジェクトのプランをああでもないこうでもない考えていると、どうしてもも内省的になってきて、気楽に書き表せることや、しっかりと自信を持って公表できることが少なくなってくるみたいです。

なので、ちょっと演劇から離れて、最近、物思うことなどを書いてみようかなと……

徒然草というか……
道草というか……

そんな感じです。

というわけで……さて……
最近思うのですが、駅の構内や、様々な家電製品の合図に、音楽というかメロディというか、そういうものが使われるのが、なんとも気になってしょうがありません。

たとえば、お隣の家の…たぶん洗濯機なのですが、作業が終わると、例のよくあるデジタル音でポンポロピンピンポンポロポンポン…と軽快なメロディが流れるのですが、それがモーツアルトのピアノソナタ11番の第一楽章。



とても有名な素敵な曲なんですが、電子音のメロディだけ、しかもえらいアップテンポ……オリジナルのムードまるでなし!! なのでございます。
完全に音楽をただの「合図の信号」にしてしまっている。
最初に聞いた時には吹き出しました。ほとんど爆笑ものでした。
そしてなんだか腹が立ちました。
なんであの曲がこんなになっちゃうの? と悲しくなりました。

それでもまだフレーズのキリのいいところまでなるからいいようなものなのでしょうか?
駅の構内で鳴る「発車ベル」にされる音楽はもっと扱いがひどい!! メロディの途中でぶっつり切られたり、全然違う調の他のホームの音と重なったり……もう音楽としての尊厳なんてゼロ!って感じがします。

音楽には、ちゃんと文法のようなものがあって、行くべきところや収まるべきところまできちんとたどり着いてようやくしっくりするものなのに、それをあまりにも無視されすぎているような気がするのです。

たとえば、「間もなく電車が発車します」というアナウンスを「間もなく電車が発車し…」と、途中でぶっつり切られたり、「間もなく電車がはつ、車がはつ、車がはつ、車がはつ」なんてぶつぶつ繰り返されたりしたら、「なんじゃそりゃ!?」って思いますでしょう? 音楽だって同じなんですよね。

そういうところに繊細になってもらうことはできないのだろうか?

そんなことを思いながら、氾濫する音に耳を奪われております。

かく言う我が家のお風呂がわいた時の合図の音は、エステン(オースティン)作曲の『人形の夢と目覚め』の中間部(夢の世界に入ったところね)。一応テンポや音の構成はオリジナル通りだし、オルゴール音なのも、オリジナルとそんなみにミスマッチではないので大目に見ています。(-_-;)


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ツイッターやフェイスブックなどでおなじみの「ほにゃらら なう」
この「なう」が私はできません。

理由は簡単……
携帯の機種が信じられないぐらい「古い」からです。
その上、某一度倒産しかけた「ウ○○コム」ユーザーだからです。

どのくらい古い機種かというと……
……アンテナがあります。
……伸び縮みするやつが……
別に、ワンセグじゃありません。テレビもラジオも映画も見られません。
でも……アンテナがあります。

みんな気を使って「古い機種だね」とは言いませんが、ひそかに疑問にもっているようです。
「なんで今時こんな携帯? しかもかなりきれいに使っている……???」
という感じです。

確かに私は何でも使い倒したい性質です。
ここ数年ハマっていることは、小学校以来、使いかけでたまってしまっている鉛筆と消しゴムを使いきることです。
そのために、短い鉛筆を使いやすくする鉛筆ホルダーや、携帯用の鉛筆削りも買い揃えています。
PC入力する原稿も、まずは鉛筆で書き起こします。
そうして、こりこり使って、削っていない部分が2センチを切ったころ、ようやく「ありがとう」という気持ちと、不思議な達成感とともに、その鉛筆にさようならをします。

ま、そんな性格なところがありまして、携帯も古いまま……
なのですが、実はもう一つ、この携帯と、やたら長いこと付き合うことになったドラマがあったのでございます。

あれはかれこれ1年ほど前。。。。。
ご多分に漏れず、使い倒された携帯からのメールの送受信が、突然できなくなりました。
「よしよし、ここまで使い倒したんだから、もう機種変更しよう!」
と店頭に赴き「機種変更をお願いします」ということにしようとしたのですが、なんと混んでいて、待ち時間でまず相当のロスタイム。その上機種変更にも1時間以上の時間が必要とのこと。
時間の読みが甘かった私は、あとにつかえている仕事があって、その時間待っていることができない!
そこで窮余の一策!
「じゃあ、今の携帯を修理に出して、代替え機を出してください!」ということにしました。
その方が時間も短くて済み、仕事にも何とか間に合いそうです。

ということで、いったん手元を離れた携帯君は工場におくられ、故障個所を調べてもらい、いくら位修理代がかかるかを、知らせてもらうことになりました。
「ま、有料修理になるだろうから、どのみち機種変で……」と思っていたのですが、そこで番狂わせが起こりました。

店頭からの連絡内容は、以下の通りでした。
「申し訳ございませんが……」 そうか、機種が古くて修理できないのか! ま、いいんだけど。
「工場で、故障の状況を再現できませんでした」 え? 故障じゃなかったってこと?
「原因が突き止められませんでしたので」 あ、故障ではあったのね……
「新品と交換させていただきます」 は??? 新品??? 何の新品?????

とっさに理解しかねて、聞き返しました「あの? 新品って?」
するとお店のお姉さまはスマートな声で
「同じ機種の新品と、無料でお取り換えさせていただきます」とのたもうた。
「無料で? 同じ機種と??」
「はい、お品物は店頭に届いておりますので、いらっしゃる日時をお知らせいただければ、最短時間でお取替えの手続きができるよう、こちらで準備させていただいておりますので、ご来店ください」

困った……機種変するつもりだったのに……
もう品物が私用になって、お店に届いている……

ここで、普通の感性の方なら「あ、じゃいいです、その電話はいりません」とドライに言えるのでしょうけれど、そこは私、「使い倒す性質」ですので、思わず「もったいない」「断れない!」と思ってしまいました。

そうして再び、ワンセグでもないのにアンテナの付いた携帯君と相見えることになったのでございます。

私が「なう」をできるようになるのは……きっと数年後のことでしょう……(笑)

久しぶりに、とても面白い映画を見ました。
ヤスミナ・レザ 作
ロマン・ポランスキ― 監督

『おとなのけんか』
オフィシャルサイトはこちらです。

私が見に行ったのは、平日の夕刻。
あまり混み合う時間帯ではないのは承知していましたが、それにしてもお客さんは少なかった。
たぶん……10人ぐらい……?
いえ、本当にそのぐらい。大げさではなく。……もったいない!
東京近郊のロードショウは残すところあと数日!
どうぞまだご覧になっていない方! ぜひ見てみてください。

それにしても面白かった、ほんとうに興味深い映画でした。
本当に、コメディって、笑いって、こういうところから出てくるんだよね!っていうところを見せていただきました。
ウケを狙おうとするそぶりは微塵もない。
だけど、たった10人のお客さんが笑い声をあげながら見ている。(特に女性が…)
これはとても稀なことだと思います。
映画が終わって、客席が明るくなった時、耳に飛び込んできたのは男性の声。
「これ、おもしろかったねえ~」
そうか、そうか、やっぱり楽しんでたのか……。
その反応がうれしかったです。(自分の作品でもないのにねえ……(*^^)v

主な出演者はわずかに4人。
ジョディ・フォスター、ケイト・ウィンスレット、クリストフ・ヴォルツ、ジョン・C・ライリー……
個人的にはケイト・ウィンスレットが大好きです!

この作品、元になっているのはフランスの劇作家ヤスミナ・レザがフランス語で書いた舞台用の戯曲です。
日本でも既に上演されていますが、私もいつか演出したい! そう思っている作品です。

二組の夫婦が、11歳の息子たちのケンカのあと始末のために向き合っている。
社交的に、穏便に、ポジティブに、理性的に事を処理しようとする双方の思惑に反して、飛び込んでくるささやかな妨害……それが携帯にかかってくる仕事の電話であったり、口に合わないデザートであったり、逃がしてしまったハムスターだったり……。
そんなこんなが絶妙な(最悪な?)バランスで絡み合って、気が付けばお互い罵倒し合っている。なんで?っていうくらい自然にそんな流れができあがっちゃって、お互い引くに引けなくなって。。。。。

面白いのはさっきまでにらみ合っていた二人が、一瞬後にはタッグを組んで他の人を責め始めたりする、その関係の変化の多彩さです。
物語は?とか、粗すじは?と聞かれてもうまく答えられないようなとりとめもない(?)やりとりの中に、いろんな本音が見え隠れ……ではなく露出されてくる。その様が面白いのです。
そうそう、人間ってそうだよね、あるある、わかるわかる。
あ~あ、やっちゃった、それを言ったらおしまいでしょ。
の連発を、のぞき見するような感じで笑えるんです。

誰も、なかなか正直には言えないけど、でもどこかで思ってるようなこと。
その組み合わせが非常に劇的な面白さにまで発展していくという、まさに現代的な、構造と関係で見る者を魅了する映画です。

もちろん、ポランスキー監督のこだわりが随所にみられるのもとても勉強になりました。
ハンディカメラで追いかけるような映像が、4人が酔っぱらいはじめると、揺れ始めたりとか……
俳優さんの演技以外でも、観客を劇中のイメージに引っぱりこむ工夫がたくさん!

字幕の情報はどうしても少なめになってしまうので、きっと、地名やお菓子のレシピなんかになじみがあれば、それだけでもっとたくさんの情報が手に入るんだろうなあとか、言葉の端々には、思わせぶりだったり、当てこすりだったり、イヤミだったり、ねたみだったり、何ていうニュアンスがもっともっと伝わるんだろうなあ……と思いながら見ていました。

それでも笑いました。
彼らの存在を信じて(演じてるんじゃなくてね)映画の世界の没頭できました。
久しぶりでした。この感覚。。。。。

お薦めです。
『おとなのけんか』
よろしければ是非!!! ご覧ください。


久しぶりのブログ更新になりました。

いきなり本題ですが……先日、第56回岸田國士戯曲賞の受賞作品が発表になりました。
岸田国士戯曲賞は、「演劇界の芥川賞」とも称される、新作現代劇作品に対する賞で、新人作家の登竜門とも言われています。

今年は3作品が受賞。
その中に、矢内原美邦さん作の『前向き!タイモン』が入っていました!!

矢内原さんおめでとうございます!!

この『前向き!タイモン』とはちょっとした(かなりの?)ご縁がありまして……衝撃的なニュースでした!!

というのも2010年の11月に京都で開催された「シェイクスピア・コンペ」で、私が演出をしたグループAKT. Tとともに優秀賞を同時受賞したのが、矢内原さん演出の『前向き!タイモン』だったんです。
コンペの時には、映像を織り交ぜた独り芝居バージョンで、上演時間は50分程度でした。

その翌年、つまり去年、2011年ですね。9月に、優秀賞を受賞した2団体が「シェイクスピア・ウィーク」に招聘され、そこで矢内原さん率いる「ミクニヤナイハラプロジェクト」が上演したのが、受賞作の『前向き!タイモン』です。

この作品は東京では、駒場アゴラで上演され、そこでも好評を博したようです。

というわけでもう一度……

矢内原美邦さん、受賞おめでとうございます!!

新年度は4月からですが……

どうもいろいろ新しいことが始まったようです。

2月の舞台を無事に(多分無事だ。なにごともなかったと思いたい。と祈る思い…)終え、ふっとまわりが静かになった後、あらゆるところでなにか「新しい芽」や「新しいエネルギー」が動き始める気配がしてきました。それがどんなことなのかは、おいおい形が見えて来次第このブログでもご報告させていただきたいと思っています。

でも変化の兆しが見えるときには、本当にパキッとはっきり見えるものなのだなあと、今回久しぶりに感じています。はっきりと、違う車線に乗り換えるというか、違う列車に乗り換えるというか、顔の向きも、周りの空気も、未来に描くビジョンまで、はっきりと、くっきりと変わるものですね。

この数日はそれがてんこもりでした。

なんだか謎めいた書きかたですみません。でも、ドキドキするような大きな変化に、自分がまだ追いついていないような感じなので、ご報告できるようになるまでもうちょっとお待ちください。

とりあえず「変わるぞ」という感じをキャッチした瞬間をどこかに留めておきたかったので、こんな形で言葉にしてみました。

   
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