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あおさんのブログ

こんにちは テアトル・エコーの青柳敦子です。「ぐるっぽ・ちょいす」というユニットで、舞台作品を作ります。ワークショップも開催します。人と人とのふれあいと、笑いを求めて今日も行く!! 一匹狼の演出家です。

   

カテゴリー「2011 シェイクスピア・ウィーク」の記事一覧

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正義はたった一つじゃない……

『リア王』にはそれが実にたくさんのエピソードで語られています。

国王にとっての正義
父にとっての正義
臣下にとっての正義
雇われの身の正義
政治や外交における正義
妻の正義
娘の正義
姉の正義
妹の正義
経験者の正義
未経験者の正義

その人がどこにいて、何を見て、何をしているかで正義のモノサシは大きく変わってきます。

よく言われることですが、そして残念ながら今も世界のあちこちで聞かれることばですが
「正義のための戦い」というものの見方には、どうしても疑問を抱いてしまいます。

アメリカの正義
イスラムの正義
資本主義の正義
民主主義の正義
日本の正義
市民の正義
女性の正義
為政者の正義

正義の旗印は、時として大きな結束と行動力を呼びますが、一方で自己正当化のための強力な盾にもなります。戦争や侵略が行われるときには、必ず(多分)角を突き合わせる双方が「正義のための戦いだ!」と主張し合います。しかも、その裏に何かしら「利権」がかくれています。「得する」ことを目指さない「正義」などないかのようにも思えます。

シェイクスピアの目は、『リア王』という作品のなかに、そんなたくさんの「正義の目」を閉じ込めています。
それらが絡み合い、ぶつかり合い、すれ違うことで、「愛情」から「国際紛争」にまで発展してゆく恐ろしさ……

それがこの作品の「四大悲劇」たる由縁の一つだと思っています。

いま。日本と世界がいろいろな意味で混乱し、たいへんな局面を迎えている今だからこそ、「悲劇として」ではなく、「日常」としてこの作品を捕らえたい。そう思い続けながら、毎日俳優さんたちと向き合っています。

今日は稽古場での最後の1日です。
明日はいよいよ劇場に入ります。

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グループAKT.T+ぐるっぽ・ちょいす公演 
『K・リア ~ヒメミコタチノオハナシ~』


シェイクスピアのあの名作で遊びまくる!
主役は三人の娘たち!!


東京公演: 9月10日~13日 武蔵野芸能劇場
京都公演: 9月17日~18日 京都府立文化芸術会館

*ぶんげいマスターピースVol. 3 「シェークスピア・ウィーク」参加作品
*京都国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT 2011」提携公演
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昨日は本番前最後の稽古オフ日でした。
今日からは、9月18日の京都公演千穐楽まで、休みなしで駆け抜けます。

おとといは初めて通し稽古をいたしました。
私の稽古場は、通し稽古が少ないのが通例ですが、それにしても今回は遅かった。
おかげで、スタッフさんにはずいぶん負担をかけています。
スミマセンm(__)m

でもただ遅かったわけではないので、そこは手ごたえ十分でした。

今回は、本当に牛歩のごとき稽古進行でした。
名作にプレッシャーをかけられたという感じでしょうか?
ひとつひとつのシーンに絡ませなければいけないことが、本当にたくさんあって、これでもかこれでもかと細かな返し稽古をせまられました。

その甲斐あってか、作品はギュッとズシッと密度の高い2時間半に育ってきました。

あとはそれを俳優さんと、本番をいっしょに生きるスタッフさんの手にゆだねるだけです。

ここが演出家のさびしいところ……
子離れする親の気持ちというのはこんなものなのでしょうか?

作品が完成するということは、作品が自分の手の届かないところに行ってしまうということです。

とはいえ、そこは私のこと。
ぎりぎりまで、迫り続けますよ~!!!

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グループAKT.T+ぐるっぽ・ちょいす公演 
『K・リア ~ヒメミコタチノオハナシ~』


シェイクスピアのあの名作で遊びまくる!
主役は三人の娘たち!!


東京公演: 9月10日~13日 武蔵野芸能劇場
京都公演: 9月17日~18日 京都府立文化芸術会館

*ぶんげいマスターピースVol. 3 「シェークスピア・ウィーク」参加作品
*京都国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT 2011」提携公演
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先週末、再び京都へ行ってきました。

アンサンブルの方との稽古のためです。

土曜日と日曜日、貴重な休日の二日間を、13時から20時まで稽古するという、超ハードスケジュールでしたが、みなさんやる気満々で、衣装や小道具を準備し、台本を読み込み、大きな荷物をかかえてやってきてくださいました。

写真がないのが残念ですが、本当にたのしい、そして充実したひと時でした。

次にお会いするのは本番直前の9月12日……

それまで皆さん!!
稽古でやったことをしっかりキープしておいてくださいね!

東京でも、じりじりと詰めの稽古が進んでいます。
作品創りのための忍耐強い稽古です。

つかんだものを逃さない
さらに前へ進み続ける

そのための稽古に「あきらめ」という文字はありません。

俳優の皆さんの態度は本当にすばらしいです。
演出として、これほどありがたいことはありません。

本番まであとわずか……
わき目もふらず……の毎日です。

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グループAKT.T+ぐるっぽ・ちょいす公演 
『K・リア ~ヒメミコタチノオハナシ~』


シェイクスピアのあの名作で遊びまくる!
主役は三人の娘たち!!


東京公演: 9月10日~13日 武蔵野芸能劇場
京都公演: 9月17日~18日 京都府立文化芸術会館

*ぶんげいマスターピースVol. 3 「シェークスピア・ウィーク」参加作品
*京都国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT 2011」提携公演
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なかなかブログを更新できなくなってきた。
頭が作品以外のことにブレなくなってきた証拠ですね。
いいことだ……と思っておこう。

公式ブログでは、出演者による出演者の紹介が始まっています。
8月16日の小長谷勝彦さんのご紹介を皮切りに
18日には山岡竜生さん
昨日20日には藤波大さんが紹介になりました。
シンプルながらそのやりとりのなかにお互いへの愛情が感じられてなごみます。

この時期、稽古場はどんどん過熱していきます。
エアコンが効かないというのが嘘じゃなく、たとえでもなく、ホントに効かなくなってきます。

そのくらい、俳優さんたちが熱くなってくれています。

ここ数日の東京は雨が降って、急に秋になってしまったかのようなお天気です。
風も北風……
でも稽古場では汗をかいています。

いいことです。
うれしいことです。

この俳優さんたちのエネルギーに押されて、私もヒーコラいいながら、ゴールまで走っていけるのです。

本当に本当に走りきれますように!!!
毎日祈るような気持ちで稽古場に通っています。

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グループAKT.T+ぐるっぽ・ちょいす公演 
『K・リア ~ヒメミコタチノオハナシ~』


シェイクスピアのあの名作で遊びまくる!
主役は三人の娘たち!!


東京公演: 9月10日~13日 武蔵野芸能劇場
京都公演: 9月17日~18日 京都府立文化芸術会館

*ぶんげいマスターピースVol. 3 「シェークスピア・ウィーク」参加作品
*京都国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT 2011」提携公演
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昨日は1日かけて、二幕四場の稽古をしました。
同じタイトルの稽古場リポートが、K・リア公式ブログにございます。
結構ツボで、一人で大笑いして読みました。

二幕四場は、『リア王』という芝居のなかでは物語の分岐点となるとても重要な場面です。

--------------
長女ゴネリルのところに身を寄せていたリアが、対応に不満を抱いてリーガンのところに向かおうとします。
一方、ゴネリルからの手紙で、ことを重大と捉えたリーガンは邸を出て、信頼のおける家臣グロスターのところへ身を寄せ、相談に乗ってもらおうとします。

しかし、そのグロスター自身は、息子エドガーが自分の命と財産を狙っているというデマに踊らされ、それを仕組んだエドマンド(エドガーとは腹違いの弟)のでっち上げた刃傷騒ぎがもとで、息子を指名手配にかけることになるという大事件の渦中にあって、気も動転しているさなかでした。

こうして情報と人の思いが交錯するなかに、遅れてやってきたリアと、ゴネリルが合流し、一同勢揃いのなかでそれぞれの立場から、それぞれの思惑がぶつかり合い、絡み合い、最後にはリア王が荒野へ飛び出してゆくのです。
--------------


大概の公演では、ここでゴネリルとリーガンがいかに非情に、親不孝に、身勝手に、リアを追い込み、城の外へ追い出すかという点がクローズアップされるように思います。

ですが今回のカンパニーでは違う点に注目しています。

実はよく見ると、このシーンのなかでは、誰も一言も
「リアにうちに来てほしくない」
「お父様出ていきなさい」
とは言っていないのです。
それでもリアは結果的に一人で荒野へ飛び出していきます。

争われている点はどうも違うところにあるようです。
すれ違いのカギになるもの、それが100人の騎士たち……

リアにつき従っている騎士たちが、どんな人間たちの集団なのか?
ゴネリルは「乱暴で礼儀知らず。おかげでうちは女郎屋のようになっている」と主張します。
一方リアは「わしの騎士は選りすぐりのものだけだ」と言い張ります。
どちらが本当なのか? 百人の騎士たちは実際には舞台上に現れませんので謎のままです。

暴力の危険から家庭の平安を守ろうとする主婦、ゴネリルとリーガンにとって、このときのリアは年老いて引退した父でしかありません。
しかしリアの人生経験のなかには「王となる人間」「王である人間」としての生活態度しかありません。
リアは、いままで行使できた「王の大権」までも、婿たちに譲り渡してしまっていますから、感極まってもなに一つ言い渡すことができません。一幕一場でやったように「おまえを追放する」や「王として命令する」と言う力まで、全て譲り渡してしまっているのです。

さしずめ、会長職にありながら、会社の株まで全て手放してしまったような状況でしょうか?

それでも周りが、「王」という名前を、象徴的に持っているだけで、自分を「王」として扱い続けてくれると疑わなかったリアの誤算でした。

一方的な善悪ではなく、それぞれの立場が浮かび上がって、やむにやまれず自体があらぬ方向に転がり出す……。二幕四場がそのカギを握っています。

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グループAKT.T+ぐるっぽ・ちょいす公演 
『K・リア ~ヒメミコタチノオハナシ~』


シェイクスピアのあの名作で遊びまくる!
主役は三人の娘たち!!


東京公演: 9月10日~13日 武蔵野芸能劇場
京都公演: 9月17日~18日 京都府立文化芸術会館

*ぶんげいマスターピースVol. 3 「シェークスピア・ウィーク」参加作品
*京都国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT 2011」提携公演
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